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真夜中にふっと目が覚めた。
閉め忘れたカーテン越しに洩れる月光。
隣りに眠るよしこの姿が照らされて
とても綺麗だった。
柔らかな髪は金色に光ってる。
吸いこまれそうなほど澄んだ大きな瞳は閉じられていて
それを彩る長い睫毛が僅かに揺れている。
すっと通った鼻筋と薄い唇。
この唇から囁かれる愛の言葉も
優しかったり激しかったりするキスも
全部愛しい。
静かに上下に揺れてる剥き出しの白い肩。
私を優しく包んでる長い腕と繋いだままの細い指。
どうしても触れたくなって
繋いだ手とは反対の腕を伸ばして彼女の頬にそっと手を添えた。
口元が少し緩んで嬉しそうに笑うその瞳は依然閉じられたまま。
唇で彼女の唇に触れてみたら
眠ってる彼女が眉を寄せて少し苦しそうにうめいた。
慌てて離れてもう一度彼女を見つめる。
キスで濡れた唇が色っぽい。
無意識にアタシを抱き寄せて
しっかり毛布掛けてくれて
自分の分まで掛けちゃって
それじゃあ寒いでしょ?
「くしゅっ」
ほら、くしゃみしてんじゃん。
服も着ないで、毛布も掛けなきゃ
風邪引いちゃうよ。
アタシが彼女の方に掛け直したら
その度に慌ててアタシの方へ戻してくれる。
まったく眠ってる時まで優しいんだね。
だけどね・・・
その優しさをもう少し自分自身にも分けてあげて欲しいんだ。
いつも周りのことにばっかり気を使って
いつも自分のことは後回しにしちゃうから
心配なんだよ。
アタシのこと大事にしてくれてるの凄く伝わってるけど
アタシの大好きなよしこのこともアタシと同じくらい大事にして欲しいんだ。
アタシの望みはただそれだけなんだよ。
よしこの幸せだけを願いつづけてるんだよ。
よしこのぬくもりの中で
祈るようにそっと目を閉じた
夢の中のよしこは幸せそうに笑ってた。
end
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