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朝、目が覚めた瞬間に見えるものが
君の可愛い寝顔であることに
あたしはこの上ない幸せを感じるんだ。
最初は辛かった腕枕の後に感じる痺れたようなダルさも
ちょっと窮屈な姿勢で眠ることにも
今ではすっかり慣れてしまって
慣れてしまうほど一緒の夜を過ごしたことが
嬉しくって仕方がない。
隣りで眠る彼女は寝ぼすけだから
あたしより早く起きることはまずなくって
あたしの腕の中で安心したように眠る君が
起きるまでのこの時間は
あたしだけが味わえる幸せの時間。
繋いだままだった左手にキス。
さらさらの長い髪を一束掬ってキス。
前髪をかき揚げて額にキス。
長い睫毛がくすぐったいけど瞼にキス。
高い鼻と柔らかい頬にキス。
そして、その可愛い唇にキス。
お姫様は王子のキスで目が覚めるって言うけど
あたしのお姫様はなかなか起きない。
気持ち良さそうに眠る君の耳元で囁く愛の言葉。
君のことがこんなに好きなのに
溢れる想いを伝えたいのに
君の前ではうまく言葉にできなくて
時々君を不安にさせたりしちゃって
そんな自分に嫌気がさすことがたくさんあるけど
優しい君は許してくれるから
その優しさに甘えて
ホントは凄く伝えたいのに一番言いたいことは言えないまま…
今、あたしの言葉は決して君に届くことはないけど
いつか君に伝えられる日がくるまでこうやって囁き続けよう。
「真希。」
そう呼ぶと眠ってる君の顔が嬉しそうに笑う。
「好きだよ真希。」
「・・・うん。」
返事に驚いて顔を覗いてみたら君は未だ夢の中。
「気が狂いそうなくらい愛してるよ。
真希がいなくなったらあたしはきっと生きていけない。
あたしがあたしでいるために真希が必要なんだ。」
微笑む君の唇にゆっくりとくちづけた。
「・・・んぁ・・・よしこ、おはよぉ。」
やっと目覚めたね
あたしの大切なお姫様。
朝、君が目覚めた瞬間に見るものがあたしであることにも
あたしはやっぱり幸せを感じちゃってるんだ。
「ごっちん、おはよう。」
眠そうに目を擦ってふにゃふにゃと笑う君に
おはようのキスをした。
end
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