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「ごっちんさ、手繋ぐの好きだよね。」
いつものように手を繋いで半歩前を歩くよしこがそう言った。
「よしこだって好きじゃん。」
「うーん。好きだけど、ごっちんほどじゃない。」
「そうかな?」
「そうだよ。」
確かに、「手を繋ぐ」って行為は大好き。
腕を組むより心が繋がってる気がするから。
「気が付くとさ、ごっちんの右手が絶対あたしの左手握ってんだもん。」
「・・・そうだっけ?」
「そうなんだってば。」
「ふぅん。」
アタシは意識してなかったけど、そうなんだ。
でも、よしこが何を言いたいのか全然わかんない。
「最近、気付いたんだけどね。」
「うん?」
ちょっと俯いたよしこの顔、なんか赤いよ。
「ごっちんの手冷たいんだよね。」
「あ・・・ごめん。」
「ううん、そーじゃなくって。
冷たいのがいやなんじゃなくってさ、ごっちんの手握ってると暖かくなるじゃん。」
「うん。」
「それがね、嬉しいって言うか・・・あたしの気持ちが熱と一緒に伝わってるといいなって。」
耳まで赤くしちゃって、よしこってばかわいいなぁ
「ちゃんと伝わってるよ。」
「・・・そう?。」
「アタシね、よしこと手繋いでるとすごく安心するし優しい気持ちになるんだ。
よしこの優しい気持ちがアタシの中に流れ込んでくる気がするの。」
「そっか。伝わってるんだ。」
そうだよ。
ちゃんと伝わってるから、もっともっと感じたくて無意識によしこの手繋いじゃうんだよ。
いつでも、そのおっきな暖かい手を探してるんだよ。
そっかそっか・・・って嬉しそうに何度も呟くよしこに問いかけた。
「で、アタシの気持ちはよしこにちゃんと伝わってるのかな?」
よしこの唇がそっとアタシの唇に触れる。
「ちゃんと伝わってるでしょ?」
「・・・よくわかったね。」
「ごっちんの気持ちとあたしの気持ちは繋がってるからね。」
アタシの王子様はお姫さまにするように恭しく
繋いだ右手にくちづけた。
end
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