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よしこの仕事が忙しいのはわかっていたけど
まさかコレほどまでとは・・・
アタシの目が覚める前に出かけていって
帰って来たら、よしこの方がすぐ寝てしまう。
そんな毎日を4、5日目と過ごしてしまって
アタシが人間に戻ることができる有効期限まであと2日になってしまった。
いつも一緒にいたい。
そう思ってたはずなのに、一緒の家にはいるけれど、一緒のベッドで寝てるけど
人間の時より、よしこが遠く感じる。
触れ合えないから・・・心が通じてないから。
一方通行の想いは、よしこに片思いしてた頃の切なさを思い出させる。
このままじゃヤダよ!
絶対よしこに気づいてもらわなきゃ
そう思ったアタシは6日目に少々強引な手に出ることにした。
「にゃ〜。」
ぺしぺしっ
頑張って早起きしたアタシは爪でよしこの顔を傷つけないように
慎重にほっぺたを叩いて起こす。
「・・・う・・ん・・。 あ、おはよ。ごまが早起きなんてめずらしいね。」
そりゃ、今日こそはよしこに気づいてもらわないとならないからね
早起きぐらいするさ。
よしこが出かける準備をする間にアタシはゴハンを食べる。
さすがに4日も食べるとキャットフードもすっかり慣れた。
「よしっいってきます・・・ってあれ?」
しまった。バレたか?
よしこが出かける時に持ってくバッグの中にこっそりと潜り込んでみたけど
しっかり気づかれてしまって、つまみ出された。
「ごまってば、なにやってんの?」
「うにゃ〜っ」
「今日は早く帰れる予定だから家で待ってて。」
そう言って出ていこうとするよしこの足元にしがみついた。
よしこがそのまま歩くからズルズルと引きずられる。
何としても今日は一緒にいる時間を増やさなくっちゃ
早く帰れるって言ったってまた疲れて帰ってきて相手にされない可能性大だもん。
「ちょっと、ごま?」
「にゃっ」
「そんなに一緒に行きたいの?」
「にゃんっ」
頷くアタシの頭を撫でて
「そっか、相手してあげられなかったから寂しかったんだね。」
よしこ独特の柔らかい笑顔。
アタシの大好きな笑顔。
「うーん・・・今日なら連れてっても大丈夫かな?」
「うにゃうにゃっ」
連れてって連れてって!
尻尾をパタンパタンと振りながら精一杯のアピール。
アタシ猫としても十分やってけるかも・・・ヤダけどね。
「よし!連れてってあげるからおとなしくしてろよ。」
「うみゅ」
やったねっ作戦大成功!
よしこの気が変わらないうちに、さっさとバッグに潜り込んだ。
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